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羊毛フェルトに取り組もう!今回はフクロウを自作
- 2015/12/30

普段は木工ばかり手掛けているna工房ですが、今回は初めて繊維に取り組みます。羊毛フェルト(フェルティングドール)と呼ばれているモノで、簡単に説明すると綿状の繊維を専用の針(ニードル)でチクチクと根気よく刺して、固めて造形していくというモノです。
画像では分かりにくいですが、針の一部分がギザギザっとなっており、綿を刺すと繊維が複雑に絡まり合い、固くなるという原理の様です。
女性の間では人気が高いらしく、本屋に行くと、羊毛フェルトの手順書や作品集など専用のコーナーが出来ている程です。本屋さんなのに初心者向けキットまで販売されておりました。
先程の専用ニードルですが、このスターターセットに入っていたモノです。試しに小さな玉を作ろうと綿を刺してみました。
先程のスターターセットにスポンジマットも付属されていますので、その上で根気よく刺します。それほどの大きさではありませんが、固くなるまではかなりの回数と時間を要する事が分かりました。しかし、だんだんと固くなっていく様子はちょっと感動をおぼえます。
さて、何をモチーフに作品を作るかですが、前回は木彫りですずめでした。同じ様に鳥を作った方が木彫りと羊毛フェルトの素材感を比べるのに丁度良いだろうという事で「フクロウ」を題材に進める事に致しました。
白の綿を大胆に取り出し、ここからベースを叩き出していきます。
10分ほど根気よく刺し続けると上の画像位のベースが出来上がります。
背面部分に茶色を足したかったので、茶色の綿を置きます。特に接着剤等は必要なく、専用のニードルを刺すだけで徐々に一体化していきます。
焦らず少しずつ茶色の綿を足していき、伸ばしていきます。額近くまで行けばOKでしょう。ここまでだとペンギンなのかフクロウなのか見分けが付きませんが気にせずに進みましょう。
オプションとして翼や腹の模様を後付けで作成します。量が重要ですので、綿の分量には注意しましょう。間違うと不細工になりますよ。
翼を取り付けると一気に鳥らしくなりますね。
上の画像は途中経過ですが、クチバシが平面的であることと、フクロウの特徴のある足が表現出来ていないので、まだ半端な感じがします。
この後、木工でクチバシと足を追加で作成しました。
クチバシと足の微妙な曲線ラインはハイスピードロータリーツールを駆使して作っています。
そして、上の画像がフクロウの完成形なのですが、今回瞳を閉じたバージョンにしました。そしてクチバシの根本は薄目の茶色にし、先程木工で作成したクチバシをボンドでくっ付けました。木工で作成した足に関しても同じです。
あと、毛羽立ちに関してですが、少し粗めの感じにしたかったので、これぐらいで納めていますが、丁寧に細い針で仕上げをしたり、細いハサミなんかでカットしてあげるとさらに綺麗なイメージになります。
では木彫りのすずめと羊毛フェルトのフクロウを並べてみましょうか?
やはりふわふわ感は羊毛フェルトを使うことで格段に上がりますね。ただ木彫りの粗い感じも良いですね。
羊毛フェルトは重心のバランスを取るのが難しいですが、木工で足を付け足すことで安定感が増すという事が分かりました。
なかなか奥の深い世界です。