失敗談。屋外では水による木材の劣化に気をつけよう。
- 2015/10/29

今回は木材の劣化に関する失敗談です。
日曜大工を始めた頃に、わけも分からずに作ったモノがあります。ちょっと外に花を飾ろうと思い、花台として木製の棚をこしらえたのですが、3年の月日が流れ、想像以上に劣化してしまいました。おそらく雨や水やりが原因だと思われます。
これですね。これは作成して間もない頃の画像なので問題ないように思われるのですが、構造的にはSPFにペンキを塗ってコースレッドというねじで組み立てただけの簡単なものです。本当に初心者だったので、作った当初は耐久性のことは何も考えていませんでした。考えたことといえば錆のことを気にしてコースレッドだけはステンレス製のモノを使用したぐらいです。
何が問題だったかというとネジ止めの位置です。次の画像を見てください。
天板にコースレッドを上から打ち付けているのです。後々勉強して知ったのですが、木材というのは湿気や水を含んでの「膨張」と乾燥による「収縮」を繰り返して劣化していきます。
上の画像を見ていただくと分かるかと思いますが、ステンで出来たネジやペンキで塗装されたの木材の部分は大丈夫でも、天板に打ち付けたネジの部分から横に亀裂がはしっています。
おそらく雨や水やりをする時に天板に溜まった水が、ネジ穴に吸収され木材が膨張、その後、晴れの日に乾燥して収縮という過程を3年ほど続けた結果、このような形で劣化現象が起こったのだと推測されます。
上の亀裂だけではありません。
上の画像を一目見ればわかるかと思いますが、天板自体がたわみ、朽ちてきているのが分かるかと思います。これに関してもネジを打ち付けた部分を起点に劣化が起こっているのが見て取れます。
これらの現象は屋内に放置しているだけの作品では起こらない現象です。実際、同時期に制作した屋内で使用している棚に関しては劣化の「れ」の字もありません。
結果的に屋外で使用する為の棚の天板には、上からネジを打つとペンキを塗っていても急激に劣化が起こり得ることがわかりました。
もともとSPFという素材自体が屋外には向いていない素材なのですが(実際ホームセンターでも屋外はNGと表記されています)、ペンキを塗っていれば耐久性は増します。この棚と同時期に作成したフェンスは亀裂などの劣化はまだ起きていません。
上の画像がそうです。先ほどの棚と同じような(雨や水に濡れる)環境なのですが、フェンスという構造上、横からネジを打ち付けているからか、今のところヒビや亀裂はありません。屋根だけはあるのですがほぼ野ざらしで3年間、メンテナンスなしで耐えているのでやりようによってはSPFでも頑張れることが証明されました。
今回は失敗談から自分で学んだのですが、屋外で使用する木工作品の天板には上からコースレッドなどのネジを打ち込んではいけないということがわかりました。日曜大工をされる方は気を付けた方が良いと思われます。