切り屑対策その2:サイクロン式集塵機を自作しよう!
- 2015/8/29

木材を加工すれば必ず大量発生する切り屑たち。日曜大工(DIY)に勤しむ方にとっては悩みの種ではないでしょうか?掃除機で吸おうものならものの数秒でパンク状態、ほうきと塵取りしか方法はないのか?
実は掃除機の手前に「缶で出来た切り屑のたまり場」を作ってしまえば、解決するんですね。理屈的にはサイクロン式掃除機のサイクロン部分を作ってしまおうというものです。このサイクロン方式の場合フィルターを通さないので、吸引力が持続するのが特徴です。
簡単に理屈を説明するとこうです。
- 金属製の缶の上部に穴をあけ、掃除機で空気を吸い上げる。そうすると缶の内部の気圧が下がる。
- 缶の側面に穴をあけホースをつけると、外部の空気を切り屑と共に勝手に吸い上げてくれる。
- 切り屑は缶の内部を螺旋状にそって落ちていき、空気だけが掃除機に吸い込まれる。
- 結果、缶の底にだけ切り屑やごみが溜まる。
結構DIY好きの方はこのサイクロン式集塵機を自作されており、他のサイトでも公開されています。na工房以外のサイトも参考にされるといいと思います。しかしながらna工房の集塵機は簡易的なつくりですので、手が出しやすいはずです。
主力の材料はペール缶で良いでしょう。ホームセンターで安く売ってますので、買いましょう。樹脂製のものは掃除機の吸引力に負けてべこっと凹んでしまうので、金属製の缶のモノが良いです。
このような商品です。画像では分かりませんが蓋も同じ売場にありますので忘れずに購入しましょう(重要です)。
そして このペール缶の蓋(フタ)に33mmの穴をあけて樹脂製の配管部材とホースを繋ぐわけですが、
部材を揃えると材料は上の画像の通りです。
- ペール缶の蓋(33mmの穴を開けたもの)
- 配管部材(オス・メス)
- 小さめのペンキ缶(33mmの穴を開けたもの)
- 補強の板(33mmの穴を開けたもの)
組み上げると上の画像の様になりますが、手順としてはまずペール缶の蓋(ふた)に穴をあけます。あとは掃除機を繋ぐために配管部材を通します。配管が剥き出しだと切り屑が上部に行く畏れがあるので、小さめのペンキ缶でカバーを作って覆います。そうすれば上の画像の様になるはずです。茶色に見える部分はベニヤ板です。これは補強の為に噛ませています。
そして小さめのペンキ缶の蓋にも穴を開け、
フィルタを貼り付けると更に粉塵がモーター側に行かなくなるのでおすすめです。フィルタは掃除機売り場に置いてある市販のモノをカットして作りました。
ただ吸引力は落ちてしまいますのでもともと吸引能力が低い掃除機を繋いでいる場合はフィルターがなくてもそれほど気にならないかもしれません。
フィルターはいずれいろんな材質で試してみたいと思っています。
今度はペール缶の側面に穴をあけます。L字型の配管部材を通し、パテで固定します。何故L字型の配管を使うかといいますと、こうすることで缶内部の壁面を沿うように空気の流れが発生し、螺旋状の動きになるからです。
本当は楕円形に穴をあけて缶に沿うように配管やホースを繋ぐのが理想なのですが、個人で使用する分にはこれで十分でしょう。
あとはホースを繋げば良いわけですが洗濯機の排水ホースが丁度良かったのでお勧めします。透明のものならなお一層良いと思います。
なぜならば繋いだ掃除機(もしくは集塵機)の吸引能力が低いとホースの途中でチリやゴミが詰まって、全く吸い込まなくなってしまう事が起こりえるからです。
こんな時ホースが透明ですと詰まった箇所が見えますのでもしもの時に原因が分かりやすいのです。機械の不調なのかどうかの切り分けができる訳ですね。
先程の蓋部分に掃除機をドッキングさせると上の画像の様になります。この掃除機を動作させることで、ペール缶内部の気圧が下がり、側面のホースが空気と共に切り屑を吸い上げる訳ですね。
蓋と胴体部分を合わせれば完成です。これでバケツ一杯分の切り屑を溜める事が出来ます。
ここで吸い上げた後の切り屑や粉塵がどの様になっているかをお見せ致します。
木屑や粉塵がペール缶の中に溜まっていますね。
ペール缶の側面をよく見ますと螺旋状に風が吹き抜けた形跡が見て取れるのが面白いですね。無事にサイクロン集塵機として機能していて嬉しいです。
簡単で便利ですので是非興味のある方は作ってください。
もちろん市販の集塵機にこのサイクロン集塵機パーツをドッキングさせても構いません。相当能力の高い集塵システムになります。
これに何の意味があるのかと疑問に思われる方もいらっしゃるかと思いますが、市販の集塵機は意外にストックできるゴミや粉塵の量が少ないのです。(掃除機よりかはずっと多くの塵を溜めることができますが)
そして粉塵がフィルタまで行くと掃除やメンテナンスが大変なのです。
これが市販の集塵機の中のフィルタなのですがここに粉塵が詰まると集塵能力が落ちます。それなら前もってサイクロンパーツで中継器を作っておけば不必要な仕事はしなくて良くなるという訳です。
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実は、驚くべきことですが今はサイクロン集塵のパーツだけという商品も販売されているんですね。下にリンク貼ります。
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このパーツがあるならペール缶の側面部分の穴あけをしなくていいですね。
このブログ記事の方法でも面倒だと思われる方は挑戦してみる価値があるんではないでしょうか?
しかしながら、色んな商品が日々産まれているんだなと感心します。このブログ記事が書かれた当所はネット上でも見かけ無かった商品ですし、今後もっとdiyに役立つ商品がたくさん出てくることを期待します。
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